謹賀新年2012

120101


 新しい年を迎えるに当たりまして、ご挨拶を申し上げます。

 2011年は、医療界において実に様々な動きがあった1年でした。3月の東日本大震災や福島第一原発事故による医療機関の被災、その被災地への支援、被災地以外でも医薬品不足や電力不足に伴う診療制限に直面しました。

 6月末の社会保障と税一体改革成案の決定以降は、「すべての議論は、一体改革成案に通ず」という形で、受診時定額負担をはじめ、具体化のための議論が行われ、秋からはTPP(環太平洋経済連携協定)交渉参加問題も浮上。そして年末に、2012年度診療報酬の改定率が「ネットで0.004%プラス」に決定。最初、この数字を耳にした際は、小数点以下、ゼロが幾つ並ぶのか、聞き直したほどの小幅なアップですが…。

 2012年は、2011年に続いて様々な制度改革の議論が展開されることが予想され、医療界にとって重要な1年になると言えるでしょう。春には、6年に1回の診療報酬と介護報酬の同時改定があります。次期通常国会への提出を目指し、特定看護師(仮称)の制度化のための保助看法のほか、医療法や薬事法の改正法案などの準備が進められています。

 そのほか、長年の懸案と言える、医学部新設問題や“医療事故調”については、何らかの決着がつくのでしょうか。また、日本医師会の会長選挙も4月に控えています。

 もっとも、受診時定額負担に代表されるように、政府や厚生労働省が方針を打ち出しても、医療界の議論、あるいは世論でその方針は変わり得ます。その意味で、様々な動向を把握し、臨床現場の医療者が情報発信していく重要性が増しています。

【2012年に予定される医療界の主な動き】

◆医療提供体制
・医療法の改正(通常国会に改正法案を提出予定:急性期病床群(仮称)や臨床研究中核病院(仮称)の創設、医療計画の見直しなど)
・特定機能病院や地域医療支援病院の要件の見直し(年始から検討会設置予定)
・広告・情報提供のあり方の見直し(厚労省の検討会で議論中)

◆診療報酬、医療保険制度
・診療報酬と介護報酬の同時改定(2012年2月諮問・答申予定、4月実施)
・高額療養費制度の見直し(年間負担上限額の新設など)

◆医師、コメディカルの養成等
・医学部新設問題(文科省の検討会で議論中。1月15日まで意見募集中)
・特定看護師(仮称)の制度化(通常国会に保助看法改正案を提出予定)
・診療放射線技師の業務範囲の拡大(検査関連行為と核医学検査を追加)
・チーム医療の推進(厚労省の検討会で議論中)
・専門医制度の確立(厚労省の検討会で議論中)

◆医療事故関係
・無過失補償制度、“医療事故調”の検討(厚労省の検討会で議論中)
・死因究明制度の確立(警察庁が、通常国会に死因究明適正化法案(仮称)を提出予定)

◆医薬品の関係
・薬事法等の改正(通常国会に改正法案を提出予定:添付文書の法的位置づけの見直し、薬務行政を評価・監視する第三者組織の設置など)
・臨床研究中核病院(仮称)の制度化(通常国会に医療法の改正法案を提出予定)
・抗がん剤の健康被害の救済制度の検討(厚労省の検討会で議論中)
・企業活動と医療機関等の関係の透明性ガイドラインの実施(2012年度分から公開の対象に)

― posted by 大岩稔幸 at 08:33 am

精神科医療について

ENDCIV

 
 中医協総会で議論された「外来における向精神薬の取扱い」について、現在公開されている 資料から、もう一度検討してみたいと思います。
 資料は
○ 精神科医療について  
 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001trya-att/2r9852000001ts1s.pdf Link
 のP111〜P125の部分です。
全て印刷すれば136枚也の「大作」で、うんざりしますが、薬物療法について厚労省がどう考えているのかよくわかりますので、10ページだけでも印刷されることをお勧めします。
最初の題名が「外来における向精神薬」であるにもかかわらず、最後の【論点】では 「3剤以上の抗不安薬、睡眠薬の処方」となっているので、報道にも混乱があります。

途中の議論では、CPZ換算やAPAなどの抗精神病薬ガイドラインに言及しているので、「向精神薬」=psychotropic drugsという広義の解釈をしています。途中から 使用実態調査結果の結果にふれ、向精神薬=「睡眠薬と抗不安薬」にすり替わり、さらに 現行の診療報酬評価を持ち出して「麻薬、向精神薬、覚醒剤原料又は毒薬等処方加算」を列挙していて、ますますここでの向精神薬の定義がわからなくなります。

しかし、最後に【課題と論点】で
• 抗不安薬、睡眠薬の使用実態について、抗不安薬で4.2%、睡眠薬で13.6%、 添付文書を 超えた用量の処方がなされていた。
• 抗精神病薬は大量に使用しても治療効果を高めないばかりか、副作用のリスクを高めるこ とが知られており、海外のガイドラインでは慎重に使用することとされている。
だから↓↓ (だからどうしてこうなるのか、論理がわからない)。 海外のガイドラインでは慎重に投与することとされている抗不安薬、睡眠薬について、3剤以上の抗不安薬、睡眠薬を処方する医療機関、調剤する保険薬局 それぞれに対し、診療報酬上どのような評価を行うことが適切か。と明確に論点が記されているので、「抗不安薬、睡眠薬」の3剤以上処方がターゲットに なっているのだということがわかります。
医療課は「多剤処方した場合に、何らかのディスインセンティブを付ける」と公言しているらしいので、非定型抗精神病薬加算のように、使用して単剤に近くなるとご褒美をくれるという加算ではなく、「処方料もしくは処方箋料」の減算を目論んでいるのだと思います。
果たして、現行法令、規則の下で、どのような形で「抗不安薬、睡眠薬」の3剤以 上処方をターゲットにすることができるか考えてみなければなりません。
何人かの審査に関わっている先生方に伺ってみたところ、2つのやり方が考えられる そうです。
(1)向精神薬加算は、すでにレセコンで検出できるので容易。向精神薬が何種類あるかも恐らく検出できる 向精神薬の定義は 麻薬及び向精神薬取締法   http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S28/S28HO014.html Link
第二条  この法律において次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。  六  向精神薬 別表第三に掲げる物をいう。 この表を見ると、ほとんどの抗不安薬、抗てんかん薬、睡眠薬は入りますが、 デパス、リスミー、アモバンなどが不思議なことに除外されています。 しかし、抗てんかん薬が入っているため、これだけで3剤以上処方に減算は無理と思われます。 もうひとつは
(2)薬価基準収載医薬品コード 個別医薬品コード(通称:YJコード)   http://www.data-index.co.jp/news/column0804.html Link
というものがあり、これだと薬価基準収載医薬品コードの4桁目までが薬効分類番号 となり、抗不安薬・睡眠薬というコードがあり、この両剤が検出できるようです。 これまた不思議なことに、デパス・リーゼはこのジャンルに入っていません。 しかし、睡眠薬と抗不安薬の区別はできない。ならば、抗不安薬・睡眠薬併せて 3剤以上で減算となり、かなりの患者さんが対象となってしまいます。 医療課が対象をどう考えているのか、情報を収集してみます。正確な情報を掴んで 反論。反対すべきだと考えます。
中医協では、精神科救急の問題については余り議論なく、この向精神薬については 議論が白熱したようです。 支払い側からは、薬剤費を少なくする対策として効果があるという意見が出たとのことですが、あり得ないことです。
このままこの「規制」がなされれば、抗不安薬の代わりにSSRIが多用され、眠前薬 にはNaSSA(テトラミドとどう違うのよ)が代替えされて、さらに薬剤医療費は 高騰すると予想されます。 薬剤乱用や多剤長期投与による「事故」を阻むためには、こんな小手先のディスイン センティブでは効果はなく、抗不安薬・睡眠薬の総力価による検討や、14日処方制限の復活が必要であろうと、個人的には考えています。

― posted by 大岩稔幸 at 04:10 pm

第4の革命

asunosinwa

1.世界の平均
 日本学術会議は、福島第一原子力発電所の事故を受けて、今後の原子力政策について以下の4つの選択肢を提示しました。

第1は、原発を即時全面停止して火力などで代替する。
第2は、5年程度で原発分の 電力を自然エネルギーと省エネで代替する。
第3は、20年程度で原発分の電力を自然エネルギーで代替する。
第4は、安全な原子炉をつくり、将来も原子力を重要な エネルギーとして位置付ける。

 今後の原子力政策に対する世論は百家争鳴ですが、自然エネルギー、再生可能エ ネルギーの技術や実用性、利用率を高めていくこと自体の有意性は、誰も否定できないでしょう。

 再生可能エネルギーには2種類あります。ひとつは、水力、風力、太陽光、太陽 熱、地熱、潮力、波力などの自然エネルギー。石油や石炭などの化石燃料は、燃やしてしまったら再生はできません。

 もうひとつは、生ゴミや廃熱、植物から作ったバイオ燃料(バイオマス)などを 利用するリサイクルエネルギー。両者を総称して再生可能エネルギーと言います。

 日本の発電量に占める再生可能エネルギーの割合は、水力を除くと僅か1%。脱原発を決めたドイツは、自然エネルギーが17%を占めています。

 風力の発電量に占める割合は、日本では0.3%。風車と言えばデンマーク。そのデンマークでは風力が24.9%を占めており、さすがという感じです。因みに、欧州 は全体に風力に熱心に取り組んでおり、欧州連合(EU)の平均は5.3%。

 再生可能エネルギーへの取り組みが欧州に比べると遅れていた米国も、偶然ですが、福島第一原子力発電所事故の直前に方針転換。

 今年1月の一般教書演説で、オバマ大統領は2035年までに電力の80%をクリーンエ ネルギーにすると表明しました。米国は実現力、実行力の高い国ですから、きっと達成することでしょう。

 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が5月に公表したレポートによると、2008 年の世界全体のエネルギーの約13%(水力を含む)が自然エネルギー。今後、各 国が政策的に自然エネルギーを推進することによって、2050年には77%まで高めることが可能としています。

 日本としても、世界の平均並みの水準は最低限実現しなくてはなりません。というよりも、地震国であり、唯一の被爆国であり、今回の事故を経験した国としては、世界の平均以上の努力をするのは当然と言えるでしょう。

2.潮力発電
かつて日本の発電の中心であった水力は、自然エネルギーの代表です。しかし、2009年度の水力発電(大・中規模分)は769億kWh。全発電量が9551kWhなので、全体の約8%にすぎません。

 もっとダムを造って水力の割合を高めたらどうかという意見もありますが、大規模ダムの好適地は少なく、建設コストを考えた財政負担、ダム建設による自然破壊等を考えると、なかなか難しいようです。

 しかし、水は川だけではありません。海もあります。そこで注目されるのが潮流を活用した潮力発電。

 潮流はまさしく潮(しお)の流れ。「海の中を流れる川」というイメージです。 潮流よりも、さらに安定的で強い流れが得られるのが海流。年間を通して同じ方向に数ノットから10ノット近くの早さで流れます。

 海の中の潮流・海流はまさしく「川」です。流れに逆らって泳ぐことは困難であり、時に「激流」と言えるほどの流れもあります。だからこそ、時々事故も起きます。

 潮力発電は、潮流・海流のある海域に発電設備を内蔵した支柱を投入。その支柱 にプロペラ型タービンを敷設し、潮流・海流によってプロペラが回るという仕組 みです。1本の支柱にタービンを複数つけることも可能です。 風と違って潮流・海流は安定的で絶えることがありません。風車のように止まることはなく、プロペラは回り続けます。

 日本は四方を海に囲まれており、南からは黒潮と対馬海流、北からは親潮とリマン海流。360度、どこの海に投入しても潮力発電が可能です。 エネルギーを電力に変える転換効率で比較すると、風力は12%、太陽光は18%、 水力(河川、潮流)は75%であるのに対し、海流はほぼ100%と言われています。

 四方を海に囲まれた日本にとって、潮力発電の潜在的可能性は極めて高いと思います。潮力発電に関して日本企業が保有している技術を、既に欧米諸国が獲得に動いています。やがては中国も動くでしょう。将来有望な日本の技術の海外流出を防がなくてはなりません。

 素人的な思いつきですが、潮力発電用の海中投入支柱の上に洋上風力発電の風車を併設すれば、風力発電と潮力発電を同時に行うことも可能です。

 技術的に困難な点は多々あると思います。困難な点を挙げて諦めるのではなく、 困難な点を乗り越える努力が日本に求められています。

3.第4の革命
 再生可能エネルギー、自然エネルギーの割合を高めていくことを、誰が担うかと いうことも問題です。つまり、電力会社が行うのか、電力会社以外が行うのか、あるいは両者が共同して行うのか。

 電力会社に再生可能エネルギーによる発電を義務づけるのはRPS(Renewables Portfolio Standard)制度。「再生可能エネルギーの利用割合の基準」を設けるという意味です。

 1970年代のオイルショックを契機とした火力発電(石油)依存への危機感、原子力発電所の建設困難化、国際的な地球温暖化対策のための温室効果ガス(二酸化 炭素など)排出規制強化が進む中、2002年に「電気事業者による新エネルギー等 の利用に関する特別措置法(RPS法)」が成立し、2003年から施行されました。

 一方、電力会社以外が発電した電力を、電力会社が普通の電気料金より高い価格で買い取るのがFIT (Feed In Tariff)またはFIL(Feed In Law)制度。

 エネルギーの買い取り価格(タリフ)を法律で定める制度であり、固定価格買取制度、MPS(Minimum Price Standard)制度、電力買取補償制度とも呼ばれます。

 米国では多くの州でRPS制度が導入されている一方、再生可能エネルギーの利用が 進んでいる欧州ではFIT制度を採用しています。 日本ではRPS制度が2003年から導入されましたが、義務量が少なく、再生可能エネ ルギーの利用は伸び悩み気味。そこで、2009年からは住宅太陽光発電の余剰分についてはFIT制度に変更されました。

 現在国会で審議されている再生エネルギー特措法は、2012年から電力会社に対して、現在の住宅太陽光に加え、企業による太陽光、風力、地熱、バイオマスなど による発電電力の全量買い取りを義務づけます。

 電力会社が固定価格で買い取った電力のコストは、電力会社の電気料金に上乗せされるため、再生可能エネルギーのコストは全国民で負担することになります。

 自宅で太陽光発電に取り組んでいる人は、電気料金が値上がりしても、余剰分の買い取り対価で相殺できますので、家庭での再生エネルギーの取り組みにインセンティブが湧きます。企業も同じです。そういう意味では合理的な政策と言えるでしょう。

 自然エネルギー、再生可能エネルギーによる発電は、電気、動力エンジン(鉄道、 自動車)、ITに次ぐ「第4の革命」と呼ばれています。
 日本は「第2の革命」である動力エンジンの分野では世界を席巻しました。日本経済の再生と復活のためには、「第4の革命」でも世界をリードすることが必要です。

 現状では先頭グループに引き離されています。先頭グループをキャッチアップし、 新興国に追い抜かれないように、政官財学の各界が一致結束して取り組まなくてはなりません。今なら間に合います。

― posted by 大岩稔幸 at 05:34 pm

エネルギー政策 

11052310

 我が国のエネルギー政策にとっての長期的な課題は、二酸化炭素排出量の削減であり、化石燃料消費の削減と再生可能エネルギーへの転換にあります。ただし、再生可能エネルギーの利用拡大のために原子力発電の果たしている役割の大きさについても再認識する必要があるでしょう。

 ドイツ、デンマーク、スペインなどの欧州諸国では、電力供給における太陽光発電 や風力発電などの再生可能エネルギーの利用拡大が進んでいるとされます。特に、スペインは2008年には一時的に全電力需要に占める風力発電のシェアが4割を超えるなど、風力発電大国として知られています。もちろん、これは3月のイースター休暇の週末で電力消費量が少ない中で「瞬間風速」的に達成された記録ではありますが、 風力発電量自体もすでに2007年には水力発電量に並び、一次エネルギー供給の10%を占めるに至っています。

 しかし、ここから学ぶべき重要な点は、スペインが積み上げてきた風力発電の設備 容量の大きさそのものではなく、これほど供給量の振れの大きい風力発電などの再生可能エネルギーを電力源として取り入れながらも、安定した電力供給を可能としている電力マネジメントのノウハウと出力補償の調達源確保にあります。

 スペインで風力発電を手掛けているのがRed Electricaという送電網および電力システムの系統運営機関です。同社独自の風力発電量予測システムでは、人工衛星による天候情報を基にした3次元の解析モデルにより48時間以内の毎時の風力発電量予測を15分ごとに更新しており、測定誤差は24時間以内であれば20%以内とのことです。こうした予測プログラムを駆使して、発電量が許容量を上回る場合には各風力発電サイトの発電機を解列するなど対応する一方、瞬時の出力低下の際には、必要な出力の90%を確保する出力補償を行うことになっています。その際の電力の調達源となっているのがフランスからの買電です。

 このように風力や太陽光などの再生可能エネルギーの導入に当っては、柔軟な電力マネジメントが課題となりますが、スペインで柔軟な電力マネジメントが可能な背景には、隣国フランスが恒常的に余剰電力を抱えているという要因があります。フランスは電力の大部分を原子力発電でまかなっていますが、原子力発電は機動的な出力調整が難しい反面、発電の限界コストが低いため、余剰電力供給を常態としながら周辺 国への売電契約でコスト回収をはかるというフランス側の事情もあるようです。

 ドイツ、デンマーク、スペインなどでは再生可能エネルギー導入に熱心な一方、原発への反対が根強いとされています。こうした欧州のクリーンエナジー志向に対して 「フランス原発ただ乗り」批判があるのもこのためです。ただし、欧州地域全体として見れば、効率的なエネルギー利用が可能となっているのは事実です。

 原子力発電については、廃棄物の処理や廃炉などを含めたトータルでの運営コスト、 あるいは環境アセスメントや地域対策などの社会的コスト、さらには今回のような災害時の補償リスク負担まで含めて見た場合に、果たして安価なエネルギー源と言えるかは議論の余地があります。

 一方で、設備が稼動状態にあることを前提にしますと、極めて限界コストの低い電力を提供できると言う点からは、経済合理的な面から電力供給システムの効率的なマネジメントを達成する上では大きな影響力を持ちます。一般に、効率的な資源配分の 決定に影響するのはトータルでのコストを反映した平均コストではなく限界コストで あるためです。

 つまり、出力が不安定な風力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギー導入は、 原子力発電のように限界コストが低く、かつ低炭素負荷の電源からの余剰電力供給の バックアップの存在が前提となって初めて採算性が成り立つと同時に、二酸化炭素排 出量の削減効果が期待されるといえます。

 ただし、原子力発電の推進が難しくなることも想定しますと、低炭素負荷なエネル ギー源の候補として天然ガスが注目されます。日本が天然ガスを利用する場合は、液化天然ガス(LNG)の形態での輸入に頼ることになりますが、今後調達を拡大する上では資源開発が課題となると考えられます。

 天然ガスの流通は世界的に見ますと、産出量の約7割以上は産出国から消費国へ直接パイプラインを経由して配送されており、LNGの形態で流通するのは約3割に過 ぎず、かつ日本がLNGの約3分の1を輸入するという偏った流通市場となっています。そのため、コモディティ価格が全般に上昇した昨年1年間でも、天然ガスの市場価格は2割以上も下落するなど、やや特異な動きとなっています。

 LNGの資源開発では、天然ガス田の探査開発に加えて、大規模なLNGの製造・ 輸出設備の建設が必要になるなど、一般の油田開発よりも大きなコストがかかるとされます。その一方で、LNGの流通市場での不透明な価格形成が産出国の開発インセ ンティブを損ねている面があります。そのため、日本にとっては産出国との2国間での緊密な協力関係の上に資源開発を進めていかざるを得ないのかもしれません。その場合、近隣の資源保有国である中国、ロシアとの関係も課題になると考えられます。

― posted by 大岩稔幸 at 12:27 am

東京電力

東京電力 http://www.tepco.co.jp/index-j.html Link
資本金 6,764億円 売上高 5兆162億円 (2009年度)
経常利益 2,043億円 (2009年度)
総資産額 13兆2,039億円
従業員数 38,227人
販売電力量 280,167百万kWh (2009年度)
電力量 2009年度 5450億kwh

日本の販売電力量の約1/3を担っています。 現在わが国は、世界第5位のエネルギー消費大国です。日本経済の中心地で ある首都圏に電気をお届けしている東京電力の販売電力量は日本全体の 約3分の1。2008年度で2,890億kWhとなりました。これはイタリア一国と ほぼ同程度となります。

株主は東京都
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大株主;東京都第4位42,676千株 一株;30円 株価 http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/detail/?code=9501 Link 電力総連 http://www.caa.go.jp/seikatsu/koueki/chosa-kenkyu/files/19kenkyukai/04shiryo02.pdf Link
電力総連は、10の地域別組織と2つの職域組織で構成されており、220余の労働組合、 21万5千人が加盟しています。
発電
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%9B%BB%E5%8A%9B Link
水力発電所160箇所(852万kW) 火力発電所26箇所(3,637.1万kW) 原子力発電所3箇所(1,731.8万kW)

福島県  
福島第一原子力発電所 470.6万kW
福島第二原子力発電所 440.0万kW

新潟県
柏崎刈羽原子力発電所 821.2万kW 風力発電所1箇所(500kW)
八丈島風力発電所 地熱発電所1箇所(3,500kW)
八丈島地熱発電所 東京電力は、年間220億円以上の広告費を使用してきたと言われる[6]。

国会議員 小林正夫(参議院議員。元東京電力労働組合中央書記長) 加納時男(元参議院議員。元副社長)
原発 http://www.tepco.co.jp/nu/index-j.html Link
原子力の出力  http://www.tepco.co.jp/company/corp-com/annai/shiryou/suuhyou/pdf/suh05-j.pdf Link
1号機46万kw 2-5号機78.4万kw 6号機110万kw
自由化に対する考え方
http://www.tepco.co.jp/corporateinfo/company/jiyuuka/kangae/jigyou/index-j.html Link
優良企業;3%上乗せ構造
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 ヤードスティックにしても赤字が出ない構造=3%上乗せ構造 投資すればするほどスケールメリットが出る構造。
メガバンクにしてもわざわざ高金利で借りてくれる。
軒並み高水準「電力会社の給料」

まとめ 
http://news.www.infoseek.co.jp/business/story/moneyzine_195332/ Link
沖縄電力が全量を火力発電で賄っているように、電力各社の原発依存度は各様。 最も原発を推進しているのが関西電力。九州電力もおよそ半分が原発による発 電で、四国電力、北海道電力も依存度が高い。
 東電は福島第1、福島第2、柏崎刈羽の3拠点を持つが、新潟県中越沖地震の 影響で柏崎刈羽原発の発電能力が低下していることも影響し、自社発電に占める原発の割合はおよそ3割。この1月に東通原発1号機(青森県)の着工にとり かかったばかりだった。
 対照的に電力各社の新エネルギーへの取り組みはこれからといったところ。 東電は子会社に風力発電最大手のユーラスエナジーを抱えるが、新エネルギー による発電は1300万キロワットアワー(kwh)と、全発電量に占める割合はほぼゼロ。九州電力と東北電力の1%台が目に付く程度だ。 メガバンク1.9兆円緊急融資
 東電を金融業界支える裏事情
http://news.biglobe.ne.jp/economy/0410/jc_110410_6063853499.html Link
ロビー活動
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ロビー活動
http://www.asyura2.com/11/senkyo111/msg/774.html Link

相当量のCM出稿を見込める電事連に配慮する声がメディア内部から上がる ことは想像に難くない。この広告関係者によれば電事連がよく口にするのは「味方を作りたい」という言い回しだという。前出・広告業界関係者が続けた。
「文化人をはじめ各界に影響のある人物を広告に起用するなどして、原子力政策に理解あるサイドに立ってほしいという意味です。その人物がはっきりと原発賛成を叫ばなくても構わないんです。原発推進の立場の電事連のCMに名のある人が登場する。それで用は足りるのです」

 そして実際に原子力政策推進の舵を取るのは、政治家である。

「電事連の政界工作部隊はそう多くなく、全部で15人くらいです。1人が10ー20 人の政治家を担当し、エネルギー対策特別会計への更なる国費投入などを働き かけるのですが、最重要のミッションは原子力政策のシンパ獲得、またシンパ を翻意させないことで、電源立地(発電所所在地)が選挙区にある議員を中心に ご機嫌うかがいをしています。仙谷(由人)民主党代表代行が昨年から原発のセー ルスでベトナムを訪問していますが、電事連の働きかけがあって始めたと言われます」(東電社員)  古くから永田町を知る政治部記者にとって、電力業界が自民党の旧田中派の 牙城だったことは常識の範疇であるという。

「あまり知られていないが、六代目東電社長で電事連会長を長年務めた平岩外 四は、自民党所属時代の小沢一郎(元民主党幹事長)の後援会長になった。東電 の中興の祖である木川田一隆(四代社長)は政治献金を廃止し、政界と距離を置 いていたので、その方針転換には驚いたものだ。福島が地元の渡部恒三(民主 党最高顧問)が『農業の時代じゃない。これからは環境だ』と言い出したのは、 まさにこの頃で、同じ田中派の小沢の動きを見て、CO2排出の少ない原発推進 で電力業界との距離を縮めようとしたのだ」

抗議 陳情 誘導 
 2ページの表は、自民党の政治資金団体である国民政治協会に 07ー09年度の 3年間に献金した電力各社幹部の一覧である。09年の秋に民主党に政権交代が なされるまで長きにわたって与党に君臨していた自民党に、原発を稼働させて いる電力各社が多額のカネを注ぎ込んできたことが一目瞭然である。

 自民党幹事長室は本誌の取材に「政治資金と政策が、あたかもつながりがあるかのような指摘だが、まったく関係ない」と回答したが、前述のとおり、原 子力ロビーのほうに意図があることは明白であるし、次のような証言まである。

 自民党の谷垣禎一総裁(66)は3月17日の会見で「原子力政策の推進は難しい 状況になった」と公言し、枝野幸男官房長官(46)も同調したが、同月31日になると谷垣氏は一転、「(原子力政策の見直しについて)諸外国みなが見直すと世 界中のエネルギー需要の変更につながるので、視野を大きく取りながら組み立てないといけない」と、手のひらを返した。 「背後で電事連が暗躍したようです。17日の会見での谷垣発言が、電事連を通じて即座に電力各社の総務部に伝えられ、各社総務部と電事連の政界担当が知己の自民党政治家に対し、一斉に抗議 陳情 誘導 の3点セットで谷垣氏の発言撤回を図ったのです。これが功を奏し、重鎮から諫められた結果、 方針を転換したと聞きます」(自民党幹部)

 無論、政権を奪った民主党が無関係ということはない。東電には「全国電力 関連産業労働組合総連合」(電力総連)に加盟する「東京電力労働組合」(東電 労組)があり、電力総連は政治団体として「電力総連政治活動委員会」を、東 電労組は「東電労組政治連盟」をそれぞれ持って民主党を支援してきた。

 典型的な政治活動は国政に組織内候補を送り込むことで、小林正夫参院議員 (63、厚生労働政務官)は東電労組出身、藤原正司参院議員(65)は関西電力労組 出身である。菅首相が首相官邸内で「最悪なら東日本がつぶれる」と弱音を吐 いた相手である笹森清・内閣特別顧問(70)も東電出身で、東電労組委員長、電 力総連会長を経て、連合の会長に上り詰めた。

 政治資金収支報告書によると、政治団体「小林正夫と民主党を支援する会」 は09年中に電力総連政治活動委員会から3回にわたって計3000万円の寄付を、 「ふじわら正司と民主党を支援する会」は 07年3月、同委員会から一度に3000 万円の寄付を受けている。また同委員会は 07ー08年、民主党本部に計300万円 分の「パーティー会費」を支払っている。
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献金
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http://www.asyura2.com/11/senkyo112/msg/539.html Link http://www.asyura2.com/11/senkyo111/msg/677.html Link
天下り
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東京電力:石田顧問辞任へ 天下り、なれ合い半世紀
 「原発安全規制に緩み」
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110419ddm005020004000c.html Link http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-04-10/2011041001_02_1.html Link http://hashigozakura.amplify.com/2011/04/14/%E3%80%90%E7%A6%8F%E5%B3%B6%E5%8E%9F%E7%99%BA%E3%80%91%E3%80%80%EF%BC%9C%E5%AE%98%E5%83%9A%E3%81%AE%E6%9D%B1%E9%9B%BB%E2%80%9C%E5%A4%A9%E4%B8%8B%E3%82%8A%E2%80%9D%EF%BC%9E%E3%80%80%E6%9D%B1%E9%9B%BB/ Link

きめ細かいマスコミ対策
自然エネルギーの普及阻む勢力と戦う孫正義氏
http://news.livedoor.com/article/detail/5511958/ Link

 「自民党は電気事業連合会の言いなり、民主党は電力総連に骨抜き。メディ アは電力会社から広告漬け。(そうしたなか)自然エネルギー計画をどう着地 させるのか?」、ジャーナリストの上杉隆氏が質問した。

マスコミが絶対に東電を批判しない訳-20110406☆電事連☆
http://www.youtube.com/watch?v=Jo8cqIx_Tp4 Link

マスコミが原発事故報道で腑抜けになるワケ(1)
http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2011/04/1_6.html Link

局側は心配で、幹部が勢揃いして田原が暴走しないか監視し、CMの度ごとに 「これまでのところは、まあ妥当だ」とかプロデューサーに圧力をかけ続 けたと言う。

マスコミへの影響力
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/2439?page=3 Link

東電の広告費はランキング18位、電力会社10社だとどうなる
http://lailai-hanyu.at.webry.info/201104/article_14.html Link

河野太郎ブログ
http://www.taro.org/2011/04/post-973.php Link http://news.livedoor.com/article/detail/5468536/ Link

18 東京電力  286億円 東京電力が供給量では電力全体の約三分の一なので、広告費を3倍すると電力会社全体で858億円、それに電事連などを足すと1000億円になると推計する研 究者もいる。
この推計があたっていれば、トヨタに並ぶ金額だ。

東電、スポンサーから撤退も サッカーFC東京と協議
http://2chfootball.net/2011/04/fc-29.html Link

報道されない新種デモ
http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2011/04/post_754.html Link

― posted by 大岩稔幸 at 11:35 pm

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