信用と信頼

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周囲からそれなりの信頼を得るには20年かかる。

「信頼を得るには20年、失うには5分」 ビジネス書などでおなじみの言葉です。胸に手を当てると、誰しも思い当たる節があるであろう。
正確には、「周囲からそれなりの信頼(reputation)を得るには20年かかる。だが、その信頼はたった5分で崩れることがある。
そのことを頭に入れておけば今後の生き方が変わるはずだ」

この言葉は、世界最大の投資持株会社の会長兼経営責任者であるウォーレン・E. バフェットの名言である。

Microsoft社のビル・ゲイツ会長と毎年のように世界一位の富豪の座を争っている人物で、82歳の現役投資家、経営者です。

その投資哲学と運用成績から、居住地の米国ネブラスカ州オマハにちなんで「オマハの賢人」とも呼ばれています。

この場合の20年は象徴的な数字ですが、「信頼を得て保ち続けるには、ちょっとやそっとの覚悟では足りないぞ」という賢人からのアドバイスであろう。

信頼は周囲から寄せられる「未来への期待」

「信用」と「信頼」はどう違うのであろうか。 

よくいわれるのは、「信用」は実績の客観的評価であり、その信用を根拠にその人や物が将来も安定して信じられるという感情が「信頼」だとされている。

つまり、信用は自ら築いた「過去の成績」だとすれば、信頼は周囲から寄せられる「未来への期待」であろう。

人や物の未来を切り開くには、長い年月を掛けて実績を積み上げ、周囲からの評価や支持を獲得することが必要である。

しかも、いったん信頼を得たとしても「5分で崩れる」可能性があるわけだから、信頼を「維持」する努力が常に求められるのである。

ウォーレン・バフェットも失敗しないわけではないが、彼は投資上の失敗を公にすることで損失を最小限に抑え、信頼の失墜を防いだそうです。

一旦失えた信頼は、それを取り戻すためには涙ぐましい努力と時間が必要です。
ちょっとやそっとの努力では足りません。何倍もの努力のエネルギーが必要です。

「信用」と「信頼」はどちらも維持して大切にしなければなりません。

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ボストンタマシダ

― posted by 大岩稔幸 at 09:14 pm

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